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「ディーバ」「村上春樹の『ノルウェイの森』映画化」というニュースを耳にして、正直、複雑な心境です。
そう言いながら、「ノルウェイの森」はそれほど好きな作品ではありません。
それどころか、この小説の“僕”のように、「あらゆる物事と自分の間にしかるべき距離を置く」と宣言しながら、半径5m以内に存在する女性達のことで常にチマチマお悩みな男性に遭遇したら、リアム・ギャラガー並の悪態をついてしまうかもしれません。

ハルキ作品の中では、「ノルウェイの森」以降の作品に多い、恋愛を機軸にして「喪失感」を描いたものよりも、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」のような、寓話的な冒険ファンタジーでありながら「アイデンティティ」と「現代人の孤独」を暗に描いた作品の方により惹かれます。
音楽に喩えれば、RadioheadのアルバムはKID A以降の作品よりも、The Bendsに1票!・・・といった心境に近い感じでしょうか。

映画化にちなみ、今回は「村上春樹的な映画」と勝手に認定したい作品を2本、セレクトしてみました:

★「ディーバ」(DIVA)
郵便配達夫の18歳の青年ジュールは心からオペラを愛する音楽マニア。

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「ボルベール<帰郷>」「女性のための○○」とか「女性賛歌」「女性だったら胸が切なくなる」などと枕詞の付いた映画や小説が、いつもどうもピンと来ません。
たぶん幼少期から思春期にかけて周囲の女の子達が、瞳の中に星がきらめく少女漫画や、アイドルに夢中になっている時に、毎週、兄の買ってくるサンデーとマガジンを完全読破して、洋楽(しかもロック)を聴く・・・というライフスタイルだったことが一因かもしれません。
「花より男子」よりも「今日から俺は!!」に1票ってことで。

そんな事情でこの映画も「女性賛歌映画」と聞いて、守備範囲外と思っていましたが、WOWOWで観賞したら意外と良くできたヒューマンドラマでしたので、紹介します:

「ボルベール<帰郷>」(VOLVER)

美人でセクシーだが、失業中の夫の分まで働く逞しさも備えたライムンダ(ペネロペ・クルス)。

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「明日へのチケット」PCも携帯電話も使用し始めてから10年以上になりますが、いまだにメール偏重のコミュニケーションはどうも苦手です。
メールを打っている間に会話してしまった方が早いような?
特にオフィスで半径3m以内の同僚同士でメールを送り合う図は、冷静に考えるとシュールというか不気味。村上春樹的に言えば、今、企業はどこも「計算士」と「記号士」が暗号処理をし合うハードボイルド・ワンダーランド状態といったところでしょうか?(意味不明な人は「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を読みましょう。)
至近距離から無言でメールだけが届く瞬間、なぜか頭の中ではピンク・フロイドの”The Wall”が流れ出します。

そんな空虚なコミュニケーションの日々にやや食傷気味な人に、漏れなくオススメしたい映画を紹介します:

「明日へのチケット」(Tickets)

1台の列車を舞台に偶然乗り合わせた様々な人種、階級の人々の交差を描く人生スケッチ。

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「ぼくの大切なともだち」相方が仕事の関係で今日は夕飯はいらない・・・なんて日は、ここぞとばかりにタワレコ → 青山ブックセンター → 行きつけのラーメン屋というコースを巡回します。
私は昔から一人で街をプラプラするのが好きで、独身時代は海外でも一人旅してしまうような種族でしたが、職場の後輩女性などから必ず「一人でラーメン屋行くんですかぁぁ?信じられなぁぁい!」と、語尾に絵文字でも付きそうな勢いでダメ出しされます。
一人で行くどころか、替え玉も頼んでしまい「麺、固めで!」と注文までつけてしまいますが、ナニカ?

どうも他人と群れるのが苦手で一人行動好きのせいか、結果的に友達、特に女友達の数は極めて少ない気がします。
こんな自分のライフスタイルにピッタリな、パトリス・ルコント監督の新作映画を観てきました。

「ぼくの大切なともだち」(Mon meilleur ami) → 公式サイト http://www.wisepolicy.com/mon_meilleur_ami/

オークションで狙っていたギリシャの高価な壷を落札して上機嫌の美術商 フランソワ(ダニエル・オートゥイユ)。

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「ジェイン・オースティンの読書会」最近は忙しくて読書の時間もめっきりと減ってしまいましたが、学生時代にはほぼ1日1冊ペースで、古本屋で購入した文庫本を読み捨てていました。というのは遠距離通学だったため、行き帰りの電車での通学時間は1冊読み終えるのにちょうど良い長さだったので。

ある意味、文字通りの「文学少女」な日々をふと思い出したのは、「読書と人生」をテーマにしたこの映画を観てきたからです:

「ジェイン・オースティンの読書会」(The Jane Austen Book Club)
http://www.sonypictures.jp/movies/janeaustenbookclub/

「プライドと偏見」など女性の生き様をテーマにした小説で知られる、19世紀の作家ジェイン・オースティン。そんなオースティンの小説を「人生の書」と捉えているバーナデッドは結婚暦6回の奔放な女性。

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「フランシスコの2人の息子」来月15日は父の日ですが、以前、インタビューでポール・ウェラーが父親について語っていたエピソードが印象的でした。
労働者階級の中でもとりわけ苦しい家計状況だったにもかかわらず、ウェラーの父親は家の電話代が払えなくなっても、息子のギターのアンプを買うためのお金を工面してくれたそうです。
「いいからお前は頑張って音楽やってろ!」と不器用に言い捨てるその様はまさに「リトル・ダンサー」を地で行くような「親父の鏡」。

昨年、劇場でこの映画を観た時、そんなポール・ウェラーの父親の話をちょっと思い出しました。

「フランシスコの2人の息子」(Two Sons Of Francisco)

田舎で小作農として暮らすフランシスコは愛する妻と7人の子供に恵まれ、貧しくても幸せな日々。

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インランド・エンパイア乙一の小説「GOTH」では主人公の少女が高校の志望動機を聞かれて、「『シボウドウキ』ってこの字を思い浮かべてしまったわ」と言い放ち『死亡動機』と書くシーンがあります。
私の場合は「トウソウホンノウ」と聞くと『闘争』ではなく『逃走本能』という字が思い浮かんでしまったり。

日常から非日常へ逃走したい気分の時にハマる映画と言えばデヴィッド・リンチの作品。
昨夏の公開時に見逃してしまったリンチの新作ですが、やっとツタヤで旧作料金になったのでレンタル観賞してみました:

「インランド・エンパイア」(INLAND EMPIRE)

町の有力者を夫に持ちセレブな生活を送るハリウッド女優ニッキー(ローラ・ダーン)。

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文・イラスト:RAY
「RAY's Favorites」は、自作のイラストと共に、とっておきの音楽や映画についても”スケッチ”していくサイトです。
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