
昨晩は人生初、女性アーティストのライヴに行ってきました。
歌姫 フィオナ・アップルの6年ぶりの来日公演。
実は彼女の音楽を初めて聴いたのはほんの数ヶ月前。
音楽の趣味が120%かぶりな友人から「フィオナの1stがいいよ」と丁度ススめられた時に、HMVのセール期間中でその1st”Tidal”が1190円の特価(!)で売っていたので迷わず購入。
初めて聴いた時の歌の印象は「ダークサイドに堕ちたノラ・ジョーンズ」か「絶望の淵に立ったシャーデー」。 ハスキーで少しジャズっぽいテイストですが、なんとも言えない哀感と孤独感を体現したような歌に一発で持っていかれました。
その世界観は映画に喩えれば「ベティ・ブルー」しかも、無修正完全版。
絵画に喩えれば19世紀末の画家エゴン・シーレの「悲しみの女」。
「ノルウェイの森」で言えば間違い無く「緑」ではなく「直子」ワールド。
んー、喩えがどれもマニアック過ぎて、イマイチ上手く伝わりません!
そんなわけでフィオナを教えてくれた友人と共にライヴ観賞。
満場となった会場でドキドキしながら待っていると照明が落ち、彼女の姿が!
ピアノを弾きながら切なく歌いあげる彼女に一曲目から完全KO!
まるで村上春樹の「国境の南、太陽の西」で「僕」が「島本さん」に
「だからあなたには私を全部取るか、何も取らないか、そのどちらかしかないの」
と言われる瞬間のような、有無を言わさない圧倒的な説得力。
そして4曲目あたりでピアノから離れ、ステージ真ん中のスタンドマイクの前で歌い始めた彼女は、狂ったように地団駄を踏むような激しいパフォーマンスで熱唱。
その姿はまるで「ニキータ」が淑女そのものの姿で高級レストランで食事をしていた途中で、突然に女殺し屋と化して拳銃をぶっぱなす・・・くらいの豹変ぶり。
もう目が釘付けになりました!
THE WHOの「伝説のライヴ」映像で、ピート・タウンゼントが狂ったようにギターを床に叩きつけて壊している姿を観た時以上の強い衝撃。
切ない歌声をたくさん聴かせてくれてステージも終りに近づいた頃に初めてのMC。「地震を初めて経験したわ」などとハニかんだ感じで語るその姿は、さっきまでの「ニキータ」状態とは別人の可愛らしさ。
意外と小柄で私くらいの身長(155cm位)? この小さい体のどこにあのパワーがあるのかと本当に脱帽。
一番聴きたかったビートルズの”Across the Universe”のカヴァーが聴けなかったのは残念ですが、非常に心に刺さるライヴで感動しました。
私と同じでUKギターロックが好きな方の場合、「フィオナ・アップルって誰やねん?!」って感じかもしれませんが、是非、音楽を愛する人、すべての人に聴いてほしい歌声です。
音楽性は違いますが、カート・コバーンやイアン・カーティスという人物に共感する人には、間違い無く彼女もオススメです。U2のアルバムのタイトルじゃないですが、彼女の歌には「魂の叫び」が体現されていて、聴いた人の心をワシ掴みにする力を感じます。
イラストは昨晩のライヴでターコイズ・ブルーのドレスを着て、パープルのライトを浴びたフィオナが素敵だったので、そのイメージのカラーにしてみました。
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