
どういうわけか昔から100%の恋愛映画にはあまり興味を惹かれず、どちらかというと男二人の友情モノや、骨のある作品の方が刺さりやすかったりします。
特に近頃は妙にメンドーなことが多く、今、私にギターを持たせたら演奏の最中にギターを床に叩きつけてしまうピート・タウンゼント状態
(今は「リチャード・アシュクロフト状態」という方が妥当でしょうか?)
という心境ですので、いつもにも増して、甘口の映画よりも辛口の男っぽい映画が観たい気分で。
そんな今日この頃の気分にぴったりな、「男の映画」をWOWOWで観ましたので紹介します:
「フェイク」(Donnie Brasco)
NYのマフィア組織に囮捜査官として潜入を命じられたFBI捜査官ジョー・ピストーネ(
ジョニー・デップ)。 ドニー・ブラスコという潜入名で、組織との接触を狙う彼は、ある日レフティ(アル・パチーノ)という男に出逢う。
レフティは組織のしがない末端の老兵で、黒社会に所属してはいるものの、出世とは無縁の人の良い男。
自分を息子のように可愛がってくれるレフティに対して、ドニーはFBI捜査官としての任務と、彼を利用している偽りの自分という狭間に、やがて苦悩していき・・・。
97年のアメリカ映画ですが、監督は「フォー・ウェディング」で有名な英国のマイク・ニューウェル。
実話を元にしたこの作品は静かなるヒューマンドラマに仕上がった秀作です。
演技力抜群のジョニー・デップがもはや“ひよっこ”に見えてしまうくらいの、素晴らし過ぎるほどのアル・パチーノの陰影のある演技。ゴッドファーザー、恐るべし!
マフィアのドンを演じた時の冷徹で孤独なたたずまいとは180度変わり、小者で人が良く、でも意地とプライドを持った末端のヤクザを好演しています。
この作品はこんな方にオススメ:
1.「インファナル・アフェア」のような切なさと人間味に溢れたノワール映画が好きな人
2.「ショーシャンクの空に」「スケアクロウ」あたりの、ヒューマンな男の友情モノがストライクな人
3.「インファナル・アフェア」のリメイク作品、「ディパーテッド」が制作されると聞いた時に、トニー・レオンの役にはジョニー・デップしか考えられない・・・と頼まれてもいないのに勝手にキャスティングしていた人(はい、私です)
4.ジョニー・デップは変な帽子をかぶったり、顔面真っ白にメイクをしたりするよりも、「普通の人」を演じて、シリアスな演技を見せる時の方が魅力を放つと思う人
5.アル・パチーノは主演映画以上に助演映画が侮れない・・・に1票!という方
6.映像だけのアートな映画や、お洒落なだけのポップな映画よりも、脚本がしっかりした1冊の小説のような映画を今、お探しの方
7.小説家ではレイモンド・チャンドラーあたりがお好みの方
アル・パチーノは顔だけ見ているとかなり濃い目で、スペインの画家エル・グレコの絵画に出てきそうなルックスがややNGですが、出演作には本当にハズレが少なく、特に「私的三大アル・パチーノ映画」(なんだ、それ?)は「ゴッドファーザー」「狼たちの午後」「スケアクロウ」。
この「フェイク」をご覧になってみて気になった方(特に男性)には、上記3本も自信を持ってオススメします。
イラストはジョニー・デップとアル・パチーノが並んで街を歩くシーンを描いてみました。
みゅんか
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フェイク
ジョニー・デップが化けた人物:ドニー・ブラスコ(フェイク)